「MAYA MAXXのさようなら展 岡本太郎記念館」(東京)

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​ついに、というか、やっぱり、というか、とうとうMAYA MAXXが終わりのない旅に出ることになった。これまで積み上げてきたすべてをご破算にして、段ボールひとつで世界に出ていくのだ。

倒れる日までMAYA MAXXであり続ける。最後までMAYA MAXXをやり通す。彼女はきっとそう覚悟を決めたのだろう。

話を聞きながら、太郎のようだと思った。「太郎は生まれたときから太郎だったわけじゃない。決意して、覚悟を決めて太郎になったの」と語る敏子の笑顔を思い出した。

「太郎さんに誉められる絵を描きたいとは思わない。ただ、太郎さんに叱られないような人間になりたいだけ」

MAYA MAXXはそう言った。

そんな彼女を太郎にぶつけてみたい。そしてここから世界に送り出したい。

ぼくの願いに彼女が応えてくれる。「個展」ではない。展示作品のすべてをぼくたちの目の前で描いてくれるのだ。

ここに来て、MAYA MAXXの魂に触れて欲しい。1回限りの特別な瞬間に立ち合って欲しい。

MAYA MAXXに乾杯!